・インフラや防衛など国策に沿った事業内容
・防衛費増の勢いで買うのはアリ
・配当は物足りないが、長期のキャピタル狙い
事業内容
三菱重工は重工系トップのメーカーで、インフラから防衛、航空、交通、宇宙領域まで手がけています。
主力でもあるエナジードメインでは高い発電効率を誇る火力発電が注目されています。
世界的に脱炭素化社会の動きになっていますが、発電手段としての火力発電を0にすることは現実的ではないです。
そうすると、少しでも環境負荷が低くて発電効率が高いことは魅力的です。
2023年から2024年にかけては最終益が約2倍になっています。売り上げの幅はそこまででもないのに利益が伸びているのはエネルギーの高発電効率が関係あるんじゃないかと思います。
その他ガスタービンや物流機器や飛行機関係も行っています。
一般消費者が買うものはほぼないですが、生きて行く上で必要不可欠なインフラ周りを担う事業を行っています。
事業セグメント
https://www.mhi.com/jp/recruit/shinsotsu/atfirst/domain
やはり、最近注目されるのは防衛関係だと思います。
防衛費が増えていることに加えて、
アメリカ大統領選でトランプさんが当選したら日本の防衛費もさらに増してくると思います。
実際、岸田さんが防衛費増を主張していた2023年頃から三菱重工の受注高が増えており、
22年と比べて237%増ととんでもない数字になっています。
当然、加熱感は株価にも反映されて、22年までは横ばいだったのが、2023年から急激に増加しています。
2024年9月では落ち着いた感がありますが、いずれにしろ防衛費増は必然でしょう。
今後の動向ではさらなる株価上昇も期待できます。
株価
直近の月足チャートを見るとこちら。
https://kabutan.jp/stock/chart?code=7011
2023年までは横ばいを取りつつしていましたが、
そこからグングン上がっています。
先述の防衛関係の受注高が増している件も関係があると思っています。
週足だとこちら。
https://kabutan.jp/stock/chart?code=7011
高音ブレイクして2024年8月頃までは加熱感がありました。
少し休憩に入ったのでしょうか、出来高も平時に戻り株価も下がっています。
確かに流石に上がりすぎかと思ったので、いいんじゃないかと思います。
そこからジグザグとパワーを貯めて、9月25日に再び2000円台を突破しました。
この勢いのまま7月8日の2087円を超えてくれれば新世界突入です。
業績
直近の通期および3ヶ月ごとの業績の推移はこちら。
大きく動いているわけではないですが、2023年から着実に利益を重ねていっています。
各指標
2024年3月決算はこちら
銘柄 | 株価 | PER | PBR | ROE | ROA | 営業利益率 | 配当利回り |
---|---|---|---|---|---|---|---|
三菱重工業 | 2020 | 29.5 | 2.91 | 11.14 | 3.79 | 5.04 | 1.09 |
PER・PBR
PERは15倍、PBRは1倍が目安とされているため、どちらも割高感があります。
特にPERは高くなってきました。売買代金も増えてチャートも上がっているのでそれだけ注目されているのでしょう。
ROE・ROA・営業利益率
ROEの平均が8%、ROAの平均が3%のため、
特に優秀というわけではなく、平均よりちょっと良いぐらいなので魅力には欠けます。
営業利益率は5%で可もなく不可もなくとう感じです笑
国からの受注があるということは、事業の舵きりも国の意向を聞かざるを得ないため、
柔軟性には欠けますよね。
民間企業ですが、ゴリゴリに稼ぐという気合いは感じず、
国の期待の応えられればOKなイメージがあります。
(それ故の安心感もありますが)
配当・配当性向
https://irbank.net/E02126/results
「事業成長」と「財務健全性」とのバランスを考慮し、連結配当性向30%を目処とする記載がありました。
コロナが落ち着いてた頃合いの2022年3月期からは増配傾向にあります。
2025年予想ではEPS68.4円に対して、修正一株配当22円とされています。
増配してますし宣言通りの配当性向30%で文句はないのですが、
積極的に買いたい利回りではないですね、出せる配当に対して株価が高くなりすぎていると思います。
なお、自己株式の取得や株主優待は予定されていません。
財務状況
最後に、財務状況を確認しておきます。
1株純資産も順調に重ねて総資産も増えています。
自己資本比率は30%が目安とされているため、これも問題なしです。
配当金などは剰余金から出すことが多いですが、総資産の増加に伴い、剰余金も増えています。
有利子負債は70%〜80%が理想とされていますが、それと比べたらやや低めです。
筆者の売買タイミング
最後に筆者が検討してる売買タイミングを紹介します。
・業績が好調である期間
・上昇トレンド中の押し目
・長期トレンドが下降に変わった時
三菱重工は長期的成長を見守ってのキャピタル狙いです。
国策との結びつきが強いので、受注数とそれに伴う売り上げは国の保証を受けているイメージがあります。
直近で2000円台を突破して高値を更新しているので、この上昇に乗ろうと思います。
日足で見た時の75日移動平均線が上向きの間は押し目押し目で買いたいです。
逆に長期トレンドが変わったタイミングでは一旦売ろうと思います。
高配当株ではなく永久保有銘柄ではないので、売り時が来たらスパッと利確したいです。
まとめ:キャピタル狙いの国策企業、配当は微妙
とにかく大きい会社ですし、事業内容がインフラ系のため、国策とセットで動向を見るべきだと思います。
事業基盤が整って稼ぎ始めるまでにはどうしても時間がかかリます。
なので、大統領選の後に買ったとしても遅くはないんじゃないかと思います。
(トランプさんになろうとなかろうと、周辺アジアの動きを見るに防衛費増は必須課題だと思います。)
高配当好きの場合、
長期保有になりがちですが、それだとこの利回りは物足りないですよね。
なので、
長期保有狙い→ETFでいいんじゃない?
配当→他の高配当でいいんじゃない?
という感じに、全体的にどうしても三菱重工ではなくてはならないわけではなさそうです。
使える資金が多くて、国策ETFとして1つ持っておきたいのであれば保有しても良いかもですね。